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【第11回】ひとり身は明日のわが身


パリアン医師 川越厚


 2000年6月にクリニックを開設して以来、私は主に末期がん患者を対象にした在宅ケアをホスピスケアの形で提供してきました。この16年間、約2000名のがん患者を在宅で看取りましたが、その約1割は独居の方です。
 独居患者とは、私たちが関わった時に「戸籍上ひとり暮らしをしている方」と定義していますが、ひと口に独居患者といってもいろいろなタイプがあります。

 家族がいて、必要になればそばに来て看病する。このようなひとり暮らしは、私たちが関わったケースの約8割。独居といっても、家族がいる患者と変わりありません。一方、家族の力を期待できない患者が約2割います。
 私たちは、本人と家族が「家で過ごしたい」という気持ちを持っている限り、原則として私たちのほうから在宅ケアをお断りすることはありません。独居患者も、この点は全く同様です。
 その結果という訳ではないと思いますが、私たちが関わる独居の末期がん患者は、一般的にいって大変難しいケースが多いと思います。これからはこのようなひとり暮らしの方がますます増えるのは間違いありません。
 独居の末期がん患者の在宅ケアに関わって最近しみじみ思うことは、病院や施設で受け入れられないがゆえに、在宅で受け入れざるを得ないケースが増えてきていることです。だからこそ、在宅医療を託された我々が頑張らなければならないと考えています。

 在宅ケアに要する費用。これには、医療にかかる医療費、介護にかかる介護費の自己負担があります。後者は、利用したサービスにかかった費用の1ないし2割を負担しなければなりません。問題は医療費ですが、末期がん患者の在宅ケアにかかる医療費は保険診療となっているので意外と安いのです。
 国は在宅ケアの普及に目的を定め、そのために様々な改革や整備を行っています。それは、高齢者やがん末期の方にとっては家が最善だからです。

(「ひとり、家で穏やかに死ぬ方法」主婦と生活社より抜粋一部改編)
【第11回】ひとり身は明日のわが身
川越厚(かわごえ こう) 略歴

 1973年東京大学医学部卒業。茨城県立中央病院産婦人科医長、東京大学講師、白十字診療所在宅ホスピス部長を経て、1994年より6年間、賛育会病院長を務め、22床の緩和ケア病棟を立ち上げ、退職。
 2000年6月、自らのクリニックを開業すると同時に、在宅ケア支援グループ“パリアン”を設立。訪問看護、居宅介護支援、訪問介護、ボランティア等のサービスを提供する事業を展開している。
主な著書に「婦人科腫瘍学」「家庭で看取る癌患者」「家で死にたい」「やすらかな死」「在宅ホスピスケアを始める人のために」「がん患者の在宅ホスピスケア」「ひとり、家で穏やかに死ぬ方法」などがある。
2010年 第6回ヘルシー・ソサエティ賞受賞、2014年NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」出演。